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  課 題


私の仄かな恋心はというと、私の中の『お女郎』の出現もあり勢いよく炎が昇り始めていた。
【本当の愛で愛したい!】そう願う気持ちが、私の奥底には確かにあった。
しかし、【抱いて欲しい】そう思う肉欲的な愛と、【魂同士が触れ合いたい】そう思う純粋な愛が、私の中で激しく交錯し混乱しているというのが、その時の実情だった。

私は昔から、肉欲の奴隷的な自分というものを感じていた。
好きだと思える人が現れる・・・すると、心と心を温め合って時間をかけ結ばれるというより、その人に抱かれたいと思う体の反応が、私の心を衝動的に支配しているかのように感じることがよくあった。
『そういった自分を克服したい!これは私の課題である!』 いつしか無意識のうちに、そんな風に思っていた。
だからある意味、私の中の『お女郎』の存在はとても納得がいくものだった。
そして、いつぞやの前世でのことだが、かつての自分は実際に女郎だったことがあるのだと、自然にそう感じていたし理解していた。

本当のところ、B氏に対する私の思いは魂的な純粋なものなのか、前世から引きずっている肉欲的な業の名残からなのか、いくら悩んでも私には答えを出せなかった。
悶々とした中、私は再びいい方へ考えることにした。
ここは全てを吐き出す所だ・・・と。
克服したいと願っていた私の奥深くの課題に、何かを見出せるいいチャンスなのかも知れない。
そう思った私は、『B氏に会って全てを吐き出そう!』そう決心し、B氏の元へと歩き始めた。



 
   
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