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  地 球 の 愛


“あなたは私で私はあなた”の理解を深めその感覚を体験した私は、全てのものと一体化し調和したような気がしていた。
『私は天地一切のものと繋がっている!』『私は全てのものに感謝出来る!』そう思えた。

早朝に祈りながら、私はいろんなことに思いを馳せた。
今ここに私が存在するのは、父や母や全ての人のおかげである。
そして、父母と同じように、私を護り育んでくれた周りの環境や故郷(ふるさと)や・・・。
そう思うと、自分の生まれ育った景色が思い出され、無性にそれらが恋しくまた愛しく思われる自分を感じた。
私は幼い頃に見た家並みや通った学校道など、懐かしくて穏やかな風景を思い浮かべては、心振るわせていた。

しかし、突然、私は我に返ったようにハッとした。
果たして、私はそれらと本当に一体となっているのだろうか?
私はそれらを本当に愛し感謝出来ているのだろうか?
そう考えた瞬間、何とも身を切るような切ない思いが伝わってきた。
『地球が苦しんでいる!痛んでいる!』・・・と。

さらに、私は胸の奥深くを悲痛な苦しみが貫き、体には壊れんばかりの衝撃が走るのを感じた。
『この苦しみは地球の苦しみ!そして私の苦しみ!』
地球の苦しみを感じた私は立っていられず、思わず座り込んでいた。
そう・・・“あなたは私で私はあなた”自他一体の繋がった生命(いのち)の世界!

「ああ、故郷(ふるさと)地球を、私たちはこんなにも苦しめていたなんて・・・!
ごめんなさい、ごめんなさい・・・ごめんなさい!!」
後から後から涙が溢れた。

「地球あっての人類で、人類あっての地球・・・なのに。
私たちは、いつもいつも人間本意でやって来た。
あなたのことを考えもせず、あなたの痛みに気付くどころかずっと無視をして・・・。
それなのにあなたは何も言わず、大きな愛で私たちをいつもどんな時にも包んでくれていた!
こんなに自分勝手で傲慢な私たち人類を、あなたは振り落とすことなく、そのままありのままをずっと受け入れてくれていた!」
気が付けば、私は泣きながら「ごめんなさい」と「ありがとう」を何度も何度も呟いていた。

『私たち人類がこの地球でどんなことをしようとも、ただ無償の愛でもって見守ってくれていた【地球の愛】に、私自身も今こうして生かされ存在しているのだった!』
そんな当たり前に初めて気付いた私は、その後もしばらく溢れる涙を止められずにいた。


 
   
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